まだ地元に戻る前
少なくとも年に1回は旅行をしていた
初めての海外旅行は
学生の時の研修旅行
パリ、ロンドンである
旅行前に小さな冊子が配られ
付け焼刃でフランス語を覚える
”トイレどこですか?”
”〇〇に行きたいのですが~”
など
友人と丸暗記した
季節は12月の冬休み前あたりだったと思う
セーヌ川クルーズが組み込まれており
甲板でパリの夜景を楽しもうと
思っていたのだが
あまりの寒さに友人と話すことさえ
できなかった
大げさだが
このままずっと乗っていたら
死んでしまうのではないか
とさえ思った
船を降りるとき
船内(室内)から出てくる人たちと
合流して初めて
「中に入れたんだ」と知り
可笑しかった
パリは日本よりもずっと北にあるのだなぁと
改めて思う寒い寒い記憶
パリでの思い出深い出来事がもう一つ
シテ島のサントシャペル教会は
ステンドグラスが美しい
ということで友人たちと
観に行くことにした
着いてみると少し人だかりがあり
並んでいた
さすが評判なだけあって
美しいステンドグラスを
みんな観に来るんだなと
私たちも並んでいたら
警備員が来て
不思議そうに私たちを見るので
”サントシャペル??
と聞いてみると
少し笑いながら違う違うと手を振る
指さす方に行ってみたら
教会はその隣の建物であった
私たちは無事ステンドグラスを堪能した
長細い建物でびっしりとはめ込んである
ステンドグラスから
日差しが差し込み
それはそれはきれいだった
あとになってから
では あの、人が並んでいた建物は
何だったのだろう?と
(当時はスマホなど持っていないので)
ガイドブックなどで調べてみたところ
裁判所であった
何か裁判があって
傍聴するために並んでいた人の列に
私たちも並んでいたのだ
アジアの女子たちは
この裁判を傍聴したいのか??と
職員はさぞ思ったことだろう
いまとなっては何の裁判だったのか
気になるところである
ロンドンでも印象に残る出来事があった
場所はすっかり忘れてしまったが
川を渡るフェリーでの出来事
私たちは
”そうだフェリーで食事しよう!”と
フェリー乗り場近くの売店で
サンドウィッチなど買い込み
フェリーに乗り込んで
楽しくおいしくいただいた
そしてフェリーが対岸に着き
降りるときに ふと
座って食べていたベンチの下方に
『フェリーでは飲み食い禁止』
と書かれていた
見つけた私たちは焦ったが
あとの祭り
ただ、私たちがおいしそうに
サンドウィッチをほおばっている様子を
周りに座っていたイギリス人の方たちは
ニコニコと注意もせずに
見守ってくれていた
外国から来た子達が
楽しそうに食べているわね
と見逃してくれたのだろう
おかげで私たちは楽しい時を過ごせた
何十年も前の事なので
もうほとんど覚えていないのだが
若い時に
日本という小さな国を出て
海外を見て歩けたことは
(といっても二ヶ国だが)
こんなところがあるんだなと
実際に目で見て、空気を吸って
においをかいで人と接して
いい体験ができたと思う
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